お薬

結局さんざん泣いて泣いて
暴れて罵倒して。
やっと少し落ち着いてきたけど
まだときどき発作のように
頭がもげるように
見えない怒りと戦わねばならない。
いままでの私は
ほどほどのことなら何でも笑って許せるような
そんなひとでありたいとずっと思っていたけれど。
『許す』ってなんだろう。
本当の意味で『ひとを許す』って、なんて難しいのだろう。
はじめて知った。
それでも。
いつものように「どうせ他人だし」で片付けられないのは
自分にとって本当に大切なひとだから
手放してはいけないものだからこそなんだと
そう思ってきつく目をつむって。
ここでぽきんと折れてはいけないのだ。
最後には、やっぱりまた前を向いて歩いていけるように。
にっこり笑って手をつなげるように。
だいすきなひとだから、ちゃんと、許してあげたい。
もっともっと、おおきな心で、想えるひとになりたい。
いつか、それもあなたと過ごした証ねと笑えるように
階段を登らねば。