落陽

いろんな本を読んだり、映画をみたり
あちらこちらへ行って、多くのひとと話をしたり
わたしの知らない世界は気が遠くなるほどに溢れていて
でも、わたしは、あの日の夕焼けだけを
ひたすら守ることに精一杯で、他のものはなにもいらないと思った。
たくさんのきらきらしたものが身に纏えるのだとしても
それを脱ぎ捨てて
あの夕日だけは、守り続けて死にたいと思った。
それは滑稽なほど狭くて、涙がでるほど大事な
わたしの世界だと思った。


フォークソングがそこかしこで流れていた
お父さんのあの青春時代が
きっといちばん良い時代だったんだろうなあとおもう。




そして今わたしは思っています
あしたからもこうして生きていくだろうと